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創造表現コース3年次研修in金沢レポート

2017年4月11日(火)

4月3日から5日までの3日間、私達3年生39名は金沢へ研修に向かいました。毎年恒例である3年次研修ですが、今年度からは初めての試みで、行き先が京都・奈良から金沢へと変更されました。

新幹線で新大阪まで行き、その後サンダーバードで金沢まで向かいます。 1日目は、石川県立伝統工芸館と兼六園、ひがし茶屋街を回りました。

石川県立伝統工芸館は、石川県の大きな魅力の一つである伝統工芸に関する展示物を見ることが出来ました。加賀友禅、九谷焼、鶴来打刃物を始め、数え切れないほどの工芸品を目にすることが出来ました。 海外の方も多く来館しており、世界に誇る日本の技術であることを改めて認識しました。

兼六園は、日本三大庭園の一つに数えられています。 想像を絶する美しさと敷地面積に驚き、皆大興奮でした。梅の花や立派な大木、日本最古と言われる噴水などスケッチポイントが多く、また綺麗な空気と景色は日々の生活で疲れきったみんなの心を癒してくれました。
余談ですが、兼六園の近くでは金箔ソフトのお店がたくさん並んでいます。堪能した創表生も多くいたようです。

ひがし茶屋街は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された、昔の町並みが残る場所です。木虫籠と呼ばれる美しい出格子や、三味線やお唄など日本の文化が楽しめます。伝統的家屋が立ち並んでいるので工芸や建築分野に関心がある人は特に生き生きと見学していました。また銘菓が多く、お茶とお菓子を楽しめました。

ホテルの夕食はバイキング形式でした。それぞれが思い思いに休養し、二日目に備えました。
今回の研修ではスケッチの講評会はありませんでしたが、描かれたスケッチは後日展示されます。
(3年杉江)

 

 

研修二日目は、朝早くからホテルを出発し、石川県北部の輪島市へ向かいました。輪島では、朝の8時から朝市が行われています。私たちはまずこの朝市を見に行きました。朝早くから地元でとれた新鮮な魚や、輪島で作られた箸などの工芸品が数多く朝市に出店され、多くの人で賑わっていました。私たちは朝市の様子をスケッチしたり、売られているものを見てみたり、とても有意義な時間を過ごすことができました。

その後、輪島塗会館へ向かいました。輪島塗会館の一階は輪島塗のお椀やお皿、お箸や花器などの販売スペースになっていて、輪島塗の工芸品の美しさに感動しました。この建物の二階には輪島塗資料展示室があり、そこには輪島塗の何段階にも分けられた細かな作業工程の紹介や、制作道具の展示も行われていました。普段あまり触れることのできない工芸作品の制作過程に触れることができ、とても良い勉強になりました。

そして次に輪島塗の体験と工房見学を行いました。輪島塗体験では、あらかじめ漆の塗られた箸に沈金という作業を施す体験をさせてもらいました。沈金とは、漆塗りの表面に文様を彫りそこに金箔を埋め込むという作業です。私たちは実際に箸に思い思いに彫刻を施し、金箔を埋め込み、オリジナルの箸を作りました。実際にこのような貴重な体験ができ自分の作品を作ることができたのでとても楽しかったです。工房見学では、職人さんの作業を見学することができました。

そして最後に輪島キリコ会館へ行きました。輪島キリコ会館にはキリコと呼ばれる巨大な御神灯が展示されていました。建物に入ってすぐ大きなキリコがいくつも展示されておりとても迫力がありました。キリコは高さ12メートルを超えるものもあり、その一つ一つに細かな彫刻が施されており、さらにそこに金箔や漆を使って豪華な装飾がなされていました。夏にはキリコ祭という祭が行われている地域なので、その祭に実際に使われてきた歴史あるキリコの展示ばかりで、圧巻でした。

二日目は輪島の伝統的な工芸品や歴史ある文化財にたくさん触れることができとても充実した1日でした。
(3年石原)

 

 

研修三日目は、金沢城、石川県立美術館、金沢21世紀美術館の三箇所を見学しました。
ホテルでの朝食後、金沢駅から路面バスで移動しました。 まず訪れたのは金沢城でした。金沢城は壁が白くて美しい佇まいです。辺りには梅や桜の花が咲いており、素敵な雰囲気でした。金沢城址周辺の昔ながらの雅な空気が辺りを包み込む空間は創作意欲を書き立てました。生徒たちは各々の心に響いた風景をスケッチしていきました。

次は金沢21世紀美術館です。金沢城から金沢21世紀美術館への移動は各自でするので、しっかり行き先と道順を理解する必要がありました。金沢21世紀美術館は、現代アートの美術館です。美術の教科書に出てきたような有名な作品も多く、一方で見たこともないような前衛的な作品もあり、良い刺激になりました。グッズ売り場の商品も普通の雑貨店とは一味違ったアイデアに富んでいて、目に楽しませてくれるものでした。

最後に金沢21世紀美術館からバスで県立美術館に行きました。第一展示室では国宝の焼き物の雉が見られました。掛け軸などの古美術品が沢山ありました。なかなか個人で観ようとは思わない展示内容でしたが、このような機会が設けられることで魅力に気づくことができました。
 ホテルを発ち、金沢駅からサンダーバード、新幹線を利用し広島に帰ってきました。タイトな日程で忙しい三日目でしたが、自分で考えて行動することや日程を把握して時間を守ることなどを学ぶ良い機会になりました。
(3年二宗)

 

 

今回の金沢研修は初めての試みでしたが、大きなトラブルもなく、大変実りのあるものとなりました。
触れたことのない文化や環境に身を置くことで、視野が広がり、成長出来たと感じています。現地の人々との交流や、その場所ならではの考え方など、広島にいては気がつけないことが多くあり、外の世界に目を向ける良い機会となりました。
日本の文化が大変素晴らしいものだということも改めて再確認し、この伝統を受け継ぎ発信し、盛り上げて行くことの大切さを学びました。
この経験を学校生活だけでなく、この後の生き方にも活かしていけたらと思います。
(3年杉江)

 

●研修画像はこちらをご覧ください。

過去の研修レポート

●研修レポート2011はこちら
●研修レポート2010はこちら
●研修レポート2009はこちら
●研修レポート2008はこちら
           

 

2017-04-11