1.創造表現コース概要

創造表現コースでは、「国際平和文化都市」広島で学ぶ高校生として、未来の文化を創造していきます。このコースは表現活動を通して個性を磨き、国際社会が求める創造的な人材を育成するために生まれました。将来「芸術(美術)方面の大学などに進学したい」という目標を持っている人に対して美術専門の基礎的な力を磨き、実力を身につけることと同時に、普通科に設置されたコースとして教科の学力も重視しており、国・公・私立を問わず美術関連の幅広い進路選択に対応できる教育課程を用意しています。

 

2.創造表現コースカリキュラム

すべての分野にかかわる基礎的な力を育てるために素描(デッサン)に力を入れていますが、日本画・油絵・デザイン・版画・染色・陶芸・彫塑・ガラス工芸・金属工芸・コンピュータグラフィックスなどさまざまな分野の学習をしています。いろいろな体験をすることで自分の進むべき道を探しあてることができます。

<コース専門科目>
■1年生  
素描Ⅰ(必修2単位)、 美術基礎(必修2単位)

■2年生
素描Ⅱ(必修2単位)、 構成(必修3単位) 美術創造(選択2単位)

■3年生
コンピュータグラフィックス・工芸・彫塑(選択必修4単位)、ヴィジュアルデザイン・油彩・日本画(選択4単位)  、美術史+絵画(選択4単位)素描Ⅲ(選択3単位) 、陶芸(選択3単位)

 

教育課程はこちらをご覧ください。

 

 

3.創造表現コースの多彩な行事

普通科普通と同じ行事の他、創造表現コース独自の行事として、毎年夏休みにアステールプラザで開催している創造表現コース作品展があります。また、3年間の集大成として創造表現コース卒業作品展を2月に開催します。これらの作品展では、日頃の活動や学習の成果を発表し、今後の活動や学習に生かします。1年次と3年次には県外での創造表現コース研修があり、また、2年次には修学旅行の中で研修があります。これらの研修では各地の美術館や博物館・大学を見学し、また各地でスケッチや体験学習などを行っています。大学との連携授業、中学生対象の体験学習などの行事のほか、昨年度は、生徒が先生役になり、小学生を対象に陶芸の授業を行いました。3月には作品集も刊行しています。

 

また、創造表現コースでは平日の放課後や休日・長期休業を利用し、校内特別講座や校外行事、大学関連行事、美術関連のイベント、ボランティア、全国コンクール、作品展などへも積極的に参加しています。行事への参加の場でより専門的な指導を受け、深い知識と豊かな表現技法の習得を目指します。また、卒業後に作家やデザイナーとして活躍している先輩も多く、講座の実施など様々な面で支援をしていただいています。先輩からの将来の夢や進路についてのアドバイスは貴重な財産になります。

 

 

 

 

4.多彩な専門プログラム

 

(1)創造表現コース作品展(7月・1月・3月)
主なものとして、7月の文化祭では全学年による「生徒作品展」を、1月には3年生による「卒業作品展」、3月には1・2年生による「修了作品展」を校内展示ギャラリーなどで開催しています。 そのほか、広島市立高校総合文化祭、広島県高等学校総合文化祭、全国高等学校総合文化祭、各種コンクールにも積極的に出品を行なっています。

(2)修学旅行進路コース別研修(10月)
修学旅行では、進路コース別に研修を行います。創造表現コースの多くの生徒は、美術デザインコースに参加し、美術館や美術大学を中心に訪問します。 
これまで訪問した美術館や大学/国立西洋美術館、東京国立博物館、上野の森美術館、ジブリ美術館、東京芸術大学、武蔵野美術大学、多摩美術大学、国立新美術館、森美術館、シルバーリンク(アニメーション制作会社)、バンダイビジュアル

(3)進路研究セミナー(6月)
14の分野ごとに大学の先生をお招きし、学部・学科の研究内容や授業内容についてお話いただき、進路研究に役立てます。美術デザイン分野では広島市立大学芸術学部、尾道大学芸術文化学部などから先生をお招きします。

(8)創造表現コース特別実習講座(年間)
各講座においてより専門家より指導を受け、深い知識、豊かな感性と表現技法の習得を目指します。
これまで実施した主な講座/版画(木版画・メゾチント・シルクスクリーン・リトグラフ)講座、七宝講座、染色講座、彫塑講座、卒業生による版画(コラグラフ)講座・鍛金講座、漆芸講座など。

(9)美術進路対策講座(年間)
美術系大学の入試に備えて、各分野ごとの実技対策を放課後や長期休業中に実施します。講座内容/デッサン講座、人物講座、大学・学科別実技対策講座、進路対策実技模試

(10)美術分野別活動・専門講座(年間)
放課後の美術部活動では、各分野・各講座ごとに実技研究や作品制作を行ないます。第1学年から第3学年まで分野別に縦割りで取り組む時期もあるので、先輩との交流もたくさんあります。
①分野別活動/油絵、日本画、工芸、陶芸、平面デザイン、彫刻、CGなど
②専門講座/アニメーション・グラフィックデザイン・織・箔・ステンドグラス・七宝・陶芸・デッサン・人物画・アクリル画・油絵・日本画・彫刻・染色・スケッチなど。


 


5.創造表現コース美術研修・スケッチ研修

 

創造表現コースでは毎年宿泊を伴う美術研修を実施しています。平成28年度までは、1年次研修として3月末に倉敷・尾道方面へ、また4月初めに3年次研修として関西方面への研修を行なっていました。平成29年度からは3月に2年次の研修として金沢・北陸方面で研修を行なっています。3泊4日の日程で福井・石川県にて2年次研修を行い、寺院建築を含む仏教美術の鑑賞、美術館の見学のほか、各種工芸体験、景勝地のスケッチを実施しています。

 

(1)創造表現コース2年次研修<金沢・北陸方面>(3月) ※平成29年度から実施
これまでに訪問した主な研修先/永平寺、東尋坊、伝統工芸村ゆのくにの森、卯辰山工芸工房、兼六園、石川県立美術館、金沢21世紀美術館、石川県伝統産業工芸館、ひがし茶屋街、金銀箔工芸さくだ、輪島工房長屋、輪島キリコ会館、金沢城

 

創造表現コース研修レポート(平成29年度)はこちらをご覧ください。

 

 

(2)創造表現コース1年次研修<倉敷・尾道>(3月) ※平成28年度まで実施

これまでに訪問した主な研修先/倉敷美観地区(スケッチ)、倉敷芸術科学大学、陶芸窯元、大原美術館、児島虎次朗記念館、華鴒美術館、田中美術館、加計美術館、尾道大学など。

(3)創造表現コース3年次研修(4月)<京都・奈良> ※平成28年度まで実施
これまでに訪問した主な研修先/東京芸術大学、京都精華大学、宝塚造形芸術大学、京都造形芸術大学、大阪芸術大学、箱根彫刻の森美術館、池田20世紀美術館、国立西洋美術館、東京国立博物館、MOA美術館、法隆寺、平等院鳳凰堂、興福寺および周辺(スケッチ)
、薬師寺、東大寺および周辺(スケッチ)、京都国立博物館、国立民俗博物館など。

 

創造表現コース研修レポート(〜平成28年度)はこちらをご覧ください。

 

(4)創造表現コーススケッチ研修(5月)
これまでに訪問した主な研修先/ウッドワン美術館、土師ダム、八千代の丘美術館、奥田元宋・小由女美術館、国営備北丘陵公園


 

6.創造表現コース専用施設・環境設備


西棟4階フロアーに、9室の美術専門教室と80mの展示ギャラリーを設置

本校の西棟にある体育館と講堂の上の4階部分に9室の美術関係の教室(日本画教室・油絵教室・素描教室・美術教室・CG教室・デザイン教室・彫塑教室・染織教室・陶芸教室・絵付け室など)があります。これらの教室でいろいろな美術分野の作品を制作することができます。
また、80メートル余の長さを持つ展示ギャラリーが併設されていて、常時完成した作品を展示し、展覧会を開催することができます。





7.創造表現コース 進路実績(主な進路状況)

 

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8.美術科スタッフ (主な担当分野)

 

【 教 諭 】

■ 橋本 一貫 (油絵・工芸・陶芸・素描・創造表現コース3年主担当・美術科主任)

■ 上川 英紀 (ビジュアルデザイン・CG・普通科普通3年造形基礎・創造表現コース1年主担当)

■ 鈴木 遥子 (普通科普通1年・美術史・彫塑・創造表現コース2年主担当)


【嘱託講師】

■ 村田 潤治 (日本画・創造表現コース2年担当)

■ 福本 弥生 (油絵・創造表現コース3年担当)

■ 宮本 朋子 (版画・創造表現コース1年担当)


【非常勤講師】

■ 山中 洋明 (彫塑)

■ 田村美智子 (日本画・素描・創造表現コース1年・2年)

■ 片島  蘭 (ビジュアルデザイン・絵画・創造表現コース1年・2年)

■ 奥田 悠歩 (油絵・陶芸・工芸・普通科普通1年)

■ 北岡 京子 (CG)